デフラグビー・セブンズ 日本代表は予選3勝! ワールドラグビーTVも注目 (1/3ページ)
ジャンパーは、チーム最年長の川上能壽(40)。2002年の世界大会を知る唯一の選手として、チームに経験を伝えている。
初日の怪我のため欠場となった大塚主将。サポート役に回り、チームメイトにアドバイスを与え続けた。4月24日、ワールド・デフラグビー・セブンズ(World Deaf Rugby 7's)予選2日目。シドニー郊外のデーシービルにあるデイビッド・フィリップス・フィールドはこの日も晴天に恵まれ、世界15か国から集まった聴覚障がいラガーたちが躍動した。
初日を1勝2敗で終えた日本代表「クワイエット・ジャパン」。2日目の結果次第で、大会最終日の決勝トーナメントでシード権を得ることができる。
初戦の相手は、ウェールズ・バーバリアンズ。ウェールズのBチームに相当するが、この大会ではバーバリアンズが代表チームより実力が劣るとは限らない。実際、フィジー代表はフィジー・バーバリアンズに敗れている。
試合開始早々、ターンオーバーからトライを奪われるが、クワイエット・ジャパンは慌てることなくゲームを進める。前半4分、自陣22メートル内から土田将弥がウェールズBの背後にキックを転がすと、自ら拾ってトライを返す。続く後半4分、蛇目尚人が敵陣5メートルまでキャリー。宮田大がすばやくサポートしてボールを確保すると、再び土田が逆転トライをあげた。
土田は1年半前、蛇目は2年前からチームに加わった。2人とも難聴者であり、それまでは健聴者チームでのみプレーをしていた。日常生活では手話は使わないが、デフラグビーでは手話がコミュニケーションの基本である。手話を学ばなければ、仲間の信頼は得られない。大会に向けてラグビーのトレーニングだけでなく、手話のトレーニングにも励んできた。
チームは2人の活躍に支えられ、10-7のまま大会2勝目をあげた。
続く2戦目の相手はイングランド。今大会には急造チームも参加しているが、イングランド代表は別格である。