【World Deaf Rugby 7's】クワイエット・ジャパン3位に届かずも立派に戦う。 (4/4ページ)
そして敵陣ゴール前5メートルまで持ち込むと鮫島功生がラックサイドを突く。先制トライ! と思われたが、オブストラクションの反則を取られた。これが痛かった。
すぐにフィジーのアタックが始まる。のらりくらりとパスを回しつつ、ギャップを見つけるとすぐさまタテを突く。クワイエット・ジャパンは、大型ランナーたちのランとオフロードを止め切れなかった。90メートルをつながれ、トライを許した。
それでも自分たちのスタイルを信じるジャパンは、再び攻撃を開始。今度は敵陣ゴール前5メートルでスクラムを得た。そして得意の形に持ち込むと、パスをつなぐ。最後は土田がトライを奪い、7-7での折り返しとなった。
後半は日本のキックオフで始まった。土田のキックが、バウンドしてタッチを切る。その瞬間、フィジーが走った!
クイックスロー。そしてパス1本でボールは逆サイドへ動く。スペースを得たランナーが日本のゴールラインを陥れた。
さらに後半2分、4分とたて続けにトライを奪われ7-28。反応が少しでも遅れると、分かっていても止められないのがフィジー。その怖さが現実のものとなった。
勝敗は決したが、それでも日本は攻撃を続けた。
後半7分、自陣からパスをつなぐ。蛇目直人が50メートルを走り切ってトライを奪った。しかし14-28で戦いは終わった。
優勝はウエールズ。準優勝イングランド、3位フィジー・バーバリアンズと続き、クワイエット・ジャパンは4位だった。
3位のメダルには届かなかったが、持てる力を出し切った。
選手を迎え入れる落合監督の目は赤く腫れ上がっていた。
(リポート/柴谷晋)