時には色に堕ちることも……元警察関係者が語る、暴力団と警察の癒着関係 (1/2ページ)
リドリー・スコット製作で映画化も決定しているドン・ウィンズロウの小説『ダ・フォース』の発売を記念した「実録アンダーグラウンド座談会」が都内で開催され、元千葉県警の田野重徳氏、元厚生労働省麻薬取締官の高濱良次氏、ジャーナリストの津田哲也氏が出席して、日本の警察関係者と暴力団の癒着について、自らの経験談などを明かした。
小説『ダ・フォース』は、ニューヨーク市警のエリート特捜部“ダ・フォース”に所属する敏腕刑事が、とある麻薬組織を追う内に犯罪組織の闇の側面へと転落する姿を描くハードボイルド小説。高濱氏は本書のように警察の側にいた人間が、ある日突然、警察から裏社会の側へと転落してしまうケースが日本でもあったといい、「情報を取るために我々(警察と暴力団)も緊密な関係を保たなけれならない。お互いが利用しあう関係になっていた。暴力団と警察の汚職や癒着の構図は確かにあった」と紹介。
「その中には、自ら塀の中に転がり込んでしまう警察官もいた」と言い、「我々の仕事、特に現場に行っている人間たちは、塀の上を歩いているようなものなんです」と苦笑い。「捜査を進め、情報を取っていく中で、一歩間違うと自分の方が塀の中に落ちてしまう。犯罪を摘発するというのは簡単ではないということなんでしょうな」としみじみ。情報を取るために連携していく中で、気がつくと、汚職や犯罪に加担していたというケースは珍しいことではなかったという。
「悪に手を染めろとはいわないが、暴力団側との緊密な関係が保てず、警察が情報を取れなくなって困るケースもあった」といい、その典型的な例として、1978年7月11日に京都市東山区のクラブ「ベラミ」で起こった「山口組三代目襲撃事件」を挙げた。この事件の事前には、警察内で暴力団との関係をクリーンにするため、暴力団と緊密な関係を持ち、情報を取る上で“有能”とされていたエリートたちを地方に追いやってしまっていたという状況があったといい、事件の直後、「犯人が3日ほど全く特定できず困った」と回顧。
「本来なら、即日犯人が割り出せるはずなのに、緊密に連絡を取っていた人間がいなくなって情報が取れず、犯人がなかなかつかまらなかったんです。