“攻める”西野朗監督、“半端ない”大迫勇也…サッカーワールドカップ「奇跡の勝利」全舞台裏 (4/5ページ)
1996年、ブラジル相手に大金星を挙げた“マイアミの奇跡”を起こした西野監督だが、六川氏が「マイアミではボールを支配され、一方的に攻め込まれたのを川口能活の奇跡的なセーブの連発から勝利に結びつけた。今回は、結果は奇跡でも内容は順当」と話すのも、けして誇張ではない。そもそも、コロンビア撃破を「奇跡」と記者に言われた西野監督自身が、「小っちゃい(奇跡)です」と言い切っている。
■岩本輝雄の予想はポーランドを完封!
そんな西野朗とは、どんな男なのか。大好物のとろろをロシアの地にまで持参した、この策略家をひも解くうえで、関係者が口をそろえるキーワードがある。それは、意思の強さと“攻撃”への強い執着心だ。「マイアミの奇跡に対する当時のサッカー協会の西野監督への評価は低かった。その反骨心が、攻撃的な“西野サッカー”につながっていると思われます。長く務めたG大阪の監督時代、『守備的』という言葉を使われると反発するなど、この言葉に非常にセンシティブでした。積極的に攻め、運も引き寄せたコロンビア戦の布石は、このときからあったと言えます」(福田氏)
また、選手に対しては自主性と対話を重視し、元ベガルタ仙台監督・手倉森誠と元ベガルタ仙台主将・森保一という両コーチを起用しているのは、その象徴だ。「2人とも人間性に優れている。手倉森コーチは仙台の躍進が象徴するように、選手の気持ちを持ち上げる稀代のモチベーター。森保コーチは常に冷静で、どんな相手もリスペクトして接するから、みんながついていく。2人の“ベガルタOB”がチームの団結力を高めている」(岩本氏)
コロンビア戦後、岩本氏は森保コーチに電話したという。2人はベガルタ仙台のかつてのエースと主将という間柄で、森保コーチを愛称の“ポイチ”と呼ぶ。「ポイチは全然興奮していなくて、至って冷静に、日本代表は“もっともっと良くなる”と言っていた。