社会正義が関係すると我々の脳は世界を極端に2極化する。”我々”か”我々以外の彼ら”か。仲間意識の持つ恐ろしさ (2/5ページ)
ある研究では、表向き偏見のない白人の参加者に対して、暴力的なラップミュージックを流し、黒人に対するネガティブなステレオタイプがあることを明らかにした。
こうした一種のプライミング効果のために、脳の皮質は扁桃体の活発化や潜在的な偏見をなかなか抑制できない。
通常、この”実行管理”領域は、外部の人間に出会ったときに扁桃体が生じさせる偏見を無効化する。

・学習された偏見と
こうした偏見が学習されたものであるか、元々そのようにできているのであるかは別として、それは扁桃体と中脳辺縁系との対立を反映するものなのだろうか?
つまり、私たちが相手を自分とは違うと認識したとき、不信・恐怖と社会的報酬との対立のバランスを脳はどうとっているのだろうか?
差異の相対的重要性を評価する際に扁桃体が反応する仕組みに関する研究は、ニュアンスに富んでおり、複雑だ。
人間の態度の明示的な測定値と潜在的な測定値の違いだけでなく、文化的なバイアスや個人差まで考慮せねばならない。
それでも、扁桃体内のシグナルが(特に、仲間の集団対よそ者集団の選好に関して)他人を信用したがらない程度に関連していることが研究から示唆されている。
”他人”を信用しない人間の本能の大部分は恐怖感や不安感の発生に重要な役割を果たすこの脳領域にまで辿れる、と結論付けてもかまわないだろう。