社会正義が関係すると我々の脳は世界を極端に2極化する。”我々”か”我々以外の彼ら”か。仲間意識の持つ恐ろしさ (1/5ページ)
反移民政策、人種差別問題、同性婚の法制化などなど…ほぼ毎日、ニュース記事のタイトルとなっているこれらの問題はとかく人々の興味を良く引くものだ。
これらに関するよく考察された記事ですら、大抵の場合、双方の陣営によるいがみ合いに発展してしまう。すなわち黒人対白人、女性対男性、ゲイ対ストレートといった具合に単純に2極化されてしまうのだ。
生物の最も根本的なレベルにおいて、人は人を区別する利点を知っている。
だが同じ種の中においてさえ、自分と似た者に安心し、違う者に不快感を感じさせるものが神経回路に備わっているのだろうか?
・不信と報酬との間でせめぎ合う脳
あらゆる動物にあるように、人間の脳は二つの根本的なシステムのバランスをとっている。
一つは、危険(例えば、肉食動物や迷子など)となるものに対して恐怖や不信を生じさせる扁桃体という領域だ。
他方は、中脳辺縁系という、繁栄や生存につながりやすいこと(例えば、食べ物、信頼などの社会的快感)への反応として快感や報酬の感覚を生じさせる領域だ。
これらはどのように作用して、コミュニティという概念の形成に影響を与えているのだろうか?
・自分と違うものに関しての区別、仲間意識
潜在的連想テストは無意識の連想の強さを明らかにすることができる。
テストの結果からは、多くの人々が、表向きは偏見などなく、その兆候がはっきりと示されていない場合であってさえも、仲間集団に対する潜在的な選好があることが明らかになっている。
例えば、白人は黒人がただ黒人であるという理由だけで、より暴力的で、危害を加える傾向があると認識する。こうした偏見は5歳の黒人に対してすら向けられている。
撮像技術で脳を調べた研究では、顔から窺える”信頼性”をミリ秒単位で判断したとき、扁桃体のシグナルが増加することが分かった。
これは意識的なプロセスを反映するには短すぎる時間で、潜在的な恐怖を暴き出している可能性がある。