世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 ★第287回 チャイナ・グローバリズムの脅威 (2/3ページ)

週刊実話



 イギリスのサイバーセキュリティを担当する「国家サイバーセキュリティセンター」は、'18年4月時点で英国通信事業者に対し、ZTEの製造する機器を使用しないように警告している。

 ところが、わが国の動きは鈍い。それどころか、日系企業の中には中国製造2025に「協力」しようとしているところまである有様だ。'18年7月10日、三菱電機が中国製造2025を「商機(ビジネスチャンス)」として捉え、人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)などの先端技術を中国の製造現場に広げるビジネスを強化すると報じた。

 敵国の軍事力を強化するため、わざわざ先端技術を渡す。こんな国が亡ばなかったら、そちらの方が不思議である。もっとも三菱の愚行は、まさに現在の日本の病を象徴していると言えないこともない。世界の趨勢や、チャイナ・グローバリズムの問題、日本国の防衛安全保障などは、
「知らない。そんなことより、ビジネスチャンスはあるんだろうな?」
 とばかりに、ビジネス(カネ儲け)をすべてに優先させる。

 この愚かな「ビジネス中心主義」の態度を、政治家までもがビジネス優先で思考してしまう。愚かなグローバリストの奴隷たちが、中国共産党に利用されているという話にすぎない。

 ビジネスチャンスといえば、一帯一路も同じだ。

 アメリカ政府は'18年8月16日、中華人民共和国の軍事力に関する「中国の軍事と安全保障の発展についての年次報告書」を公表した。報告書は、中国の一帯一路に対する「警戒感」で満ち溢れていた。報告書では、一帯一路について構想自体が軍事的な要素を含んでいると断定。中国は「一帯一路」により、まずは相手国に、中国資本に対する依存状態を作り出す。その後、資本的関係を相手の弱点として利用し、軍事関連の権益の移譲に持っていく。

 具体的な例としてスリランカのハンバントタ港が挙げられている。'10年、スリランカのコロンボの南東250㎞に位置する漁村のハンバントタに、中国が10億㌦以上を融資し、港湾を建設。スリランカ政府は、最高6.3%の金利を支払い続けることができず、中国に対し債務不履行状態に陥った。
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