「ビジネスの仕方がとにかくエグい」 作家が取材の先に行きついた「マネーのモンスター」 (1/5ページ)
「カネのない人間は一生、他人の奴隷になるしかないのか」
斜陽の新聞社を辞めた泣き虫記者、
失敗続きのバリキャリ美女、
うだつの上がらない学習塾経営者、
そして、地獄から這い上がった孤高の投資家。
はじめはバラバラだった崖っぷちのアラフォー4人が、「足」と「汗」と「頭」と「カネ」で「マネーのモンスター」に対して反撃を始める。
『特捜投資家』(ダイヤモンド社刊)は痛快なエンターテインメント小説でありながら、日本経済の奥にある「闇」に潜り込み、そこに蔓延るカネの亡者たちの全貌を明らかにする経済小説としての顔を持つ一冊となっている。
さまざまな企業や経営者がモデルとなっていることが伺える本作。その作者で元週刊誌記者でもある作家の永瀬隼介氏に、「取材」秘話や物語の成り立ちについてお話をうかがった。
(取材・文:金井元貴)
■取材をする中で行き着いた日本経済の闇にいた「怪物」とは? ――金融小説でもあり、ミステリー説でもある、現代的なテーマを扱ったとても面白い小説でした。ただ、金融をテーマにした作品を執筆されるのは初めてだったとか。永瀬:担当の編集者さんから「金融をテーマに書き下ろしを書かないか」とお話をいただきまして、おっしゃるとおり金融はこれまでノータッチの世界でしたから、「どうしよう」と(笑)。
ただ、もともと記者時代から「大物」について取材するのは好きでしたから、カリスマ性とか善悪とかは別にして、金融界の「怪物」のような存在を中心に書くことができればと思って筆を進めました。
あと、経済や金融のことをあまり知らないからこそ、面白いかなと思ったのもあります。物書きとして新しいフィールドに進まないと殻を破れないじゃないですか。そういう意味では編集者に背中を押してもらったという感覚ですね。
――今回の小説を書くにあたってそうとう取材を重ねたそうですね。永瀬:はい。