世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 ★第294回 パラダイム・シフト (1/3ページ)

週刊実話

世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 ★第294回 パラダイム・シフト

 パラダイムとは、本稿では「歴史的な時代の枠組み」を意味している。例えば、第二次世界大戦後の世界は、アメリカを盟主とする西側陣営と、ソ連が主導する東側陣営が対立する「冷戦」というパラダイムに支配されていた。80年代にミハイル・ゴルバチョフがソ連共産党書記長に就任し、ペレストロイカ、グラスノスチといった政策が推進され、'92年にソ連が崩壊。冷戦のパラダイムは終わった。

 その後'89年の天安門事件を経て、'01年に中国がWTOに加盟して以降に始まったのが、第287回でも取り上げた「チャイナ・グローバリズム」のパラダイムである。

 '18年4月、アメリカのピーター・ナヴァロ経済補佐官がWSJに寄稿し、中国のアンフェアなグローバリズムについて猛烈な批判を展開。ナヴァロ教授によると、中国は、
●知的財産権の侵害
●国内市場へのアクセスを交換条件とした外国企業に対する技術移転強要
●高い関税障壁(中国の自動車関税はアメリカの10倍)
●外国企業に厄介な事業免許要件や出資比率規制を課す
●国有企業や中国政府が資金支援する企業に土地や資本を助成
●国内企業に対する無数の輸出補助金や寛大な税制優遇措置
●為替介入による人民元の為替レート調整
●政府系ファンドの活用
 といった手法を用い、経済力を強化したとのことである。

 その後、'18年9月27日、安倍総理が訪米し、日米首脳会談が開催される。そして、首脳会談後に発表された共同声明に、重大な文章が記載されていた。

【外務省 アメリカ合衆国 日米首脳会談('18年9月)】
「(共同声明)6日米両国は、第三国の非市場志向型の政策や慣行から日米両国の企業と労働者をより良く守るための協力を強化する。したがって我々は、WTO改革、電子商取引の議論を促進するとともに、知的財産の収奪、強制的技術移転、貿易歪曲的な産業補助金、国有企業によって創り出される歪曲化及び過剰生産を含む不公正な貿易慣行に対処するため、日米、また日米欧三極の協力を通じて、緊密に作業していく」

 お分かりだろう。

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