天才テリー伊藤対談「大木凡人」(3)ラジオなのに体を張った企画に仰天 (1/2ページ)
テリー TBSの番組「街かどテレビ11:00」で凡ちゃんを知った人って多いと思うんですけれど、夜の世界からテレビの世界に入るきっかけは何だったんですか。
大木 どうせキャバレーで働くなら、一流のところへ行こうと思って、海外ゲストが出ている「ロイヤル赤坂」に移籍したんですよ。そこは、グレン・ミラー・オーケストラ、トリオ・ロス・パンチョス、ブレンダ・リーといった、超一流のスターが出演するところだったんです。
テリー すごいね。あの頃のブレンダ・リーって、今のセリーヌ・ディオンみたいな存在でしたよ。
大木 そこに、ニッポン放送とTBSラジオのプロデューサーがやって来て、それぞれに「オーディションに来ないか」と声をかけられたんですよ。
テリー オファーが重なったんですか、それもまたすごい話だ。
大木 ニッポン放送から先に声をかけてもらったんですが、オーディション後の返事がなかなか来なくて。一方、TBSはすぐ「合格」の返事をくれたので、だったらこちらでお世話になろうかと。それで「凡ちゃんの商店街あの店この店」という番組が始まったんです。
テリー ショーでやる司会とラジオのおしゃべりは、似ているようで全然違うでしょう。最初は戸惑ったんじゃないですか。
大木 緊張なんてものじゃないですよ。初めての番組が生放送だけでもドキドキなのに、「あなたが5秒黙ったら放送事故になって、プロデューサーのクビも飛ぶからね。アーでもウーでも何でもいいから、絶対しゃべって」なんて脅されましたからね(苦笑)。それで、「どういうふうに練習したらいいんですか?」って尋ねたら、「山手線を何周もして、実況しろ」と。言われたとおり、電車やタクシーで移動している時は、ずっと風景を見ながら、しゃべっていましたね。
テリー そうか、それは大変ですね。