世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第308回 「いざなぎ超え景気拡大」の真実 (3/3ページ)

週刊実話



 ちなみに、’12年の景気後退期は、’12年5月に11(当時)のヒストリカル指数の内、6つがマイナスに陥ったため、その直前の’12年4月が「景気の山」として認定された。結果的に、’12年5月以降は「景気後退期」となったのである。

 ところが、’14年4月は9のヒストリカル指数のうち、7つがマイナスに陥ったにも関わらず、景気後退とは見なされなかった。理由は、’14年4月に日本は「景気後退に陥ってはならない」ためである。

 お分かりだろう。吉川氏ら財務省の御用学者たちは、別に安倍政権の経済政策を称えたいわけではない。とにもかくにも、’14年4月に消費増税で日本経済が景気後退に陥った「ことになる」のが都合が悪いのである。というわけで、(1)から(3)の曖昧な判断基準を巧く活用し、’14年4月の景気後退をなかったことにしてしまった。結果的に、第二次安倍政権発足後の景気拡大期が、いざなぎを越えてしまったというのが「真実」なのである。

 財務省や御用学者たちは、消費税増税のためには「ここまでやる」のだ。民主党政権期の’12年5月には、11の内6つがマイナスになり、景気後退。’14年4月は9の内7つがマイナスになったにも関わらず、景気後退ではない。民主党政権期と、’14年4月期の「判断の違い」について、論理的な説明は不可能である。

 とはいえ、そんなことはどうでもいいのだろう。消費税再増税のためには「何でもあり」というのが、現在の日本の実態なのだ。

********************************************
みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
「世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第308回 「いざなぎ超え景気拡大」の真実」のページです。デイリーニュースオンラインは、社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る