今昔物語集の素敵エピソード!尊すぎる…勘違いから夫婦が復縁、男が思い出した大切なこと (2/7ページ)

Japaaan

「おぉ、これはいみじく風雅であるな」

【原文】「此レ極(いみじ)ク興有物也」

と拾い上げた男は、小舎人童(ことねり の わらわ。召使いの子供。以下「童」とします)に持たせて言いました。

「これを京都にいる『あの人』の元へ届け、『風雅のものゆえ、あなたにお見せしたかった』と言伝せよ」

【原文】「此レ、タシカ(※)ニ京ニ持行テ彼(かしこ)に奉レ。「此レガ興有ル物ナレバ見セ奉ラムトテナム」ト申セ」

(※)立心偏(りっしんべん)に遣の字。

「へい、かしこまりやした」

と二つ返事で蛤&海松を苞(つと)にくるんで京都まで運んだのですが、そこで素朴な疑問が湧きました。

「あれ?ところで『あの人』って誰だ?」

贈り物は、一体どこへ?

さぁ、童は困ってしまいました。

ご主人があんまりナチュラルに申しつけるもんだから、ついそのまま来ちゃったじゃないか……と言い訳を考えても始まらないので、男が日ごろ「気にかけている相手」を推理してみました。

まぁ……男性はありえないだろう。いくら珍しいからって、いきなりこんな中途半端な海産物を贈られてもリアクションに困りそうだ。

となると当然「あの人」とは女性……有力な候補は二人。昔から連れ添った妻と、近ごろ夢中になっている今めかしき新妻か……うーむ、どっちだろう。

考えた結果、童は妻の方へ届けることにしました。

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