「今の女性は求められているものが多過ぎる」 世界で仕事をする女性経営者の想い (4/5ページ)

新刊JP

――そんなビューエルさんがこれまで見てきて「すごいな」と思う人を教えていただけますか?

ビューエル:私の会社に入ってきた普通の女性たちが、入社時に「私は結婚したら仕事をやめます」「子どもを妊娠したら退職します」と言っていたのに、100%復職して今もバリバリ働いている姿を見て、「本当にすごいな」と思います。彼女たちはどんどん進化しているというか。

そういう会社になったきっかけとなった人がいるんです。それが、Sさんという女性社員。29歳で「営業がやりたい」と転職してきたのですが、ずっと総務の仕事をしていて、「本当に営業できるのかな」と思うくらいの子でした。でもすごく熱意を感じて営業の仕事をさせてみたら、地道な努力で数字をあげていくわけですね。

そんな彼女が妊娠をしたとき、私が子育てをしながら仕事をしてきたのを見てきたこともあって、「できるところまでやってみます」と言ったんです。それで最初の子どもを生んで、その後復職を果たしました。その時に私も「腹をくくらなきゃ」と思い、子育てしながら働く女性が働きやすい企業に変えていかなきゃと決意したんですね。

Sさんは2人、子どもを産みましたが、子育てをしつつ今も営業として売上を上げてきます。それって本当にすごいなと。そして、ちょっとしたきっかけと周囲からの援助でこんな風に人間は変われるのか、キャリアを積んでいくことができるのかと思いました。

――前に行く人の背中を見て、自分もこうしたいと思えるのは理想的な環境だと思います。

ビューエル:さらに、そのSさんを見ているから、皆も続いていけるわけですよね。

――ビューエルさんご自身は人生に悩んだときに何を大事にして決断をされてきましたか?

ビューエル:これは「自分の魂が喜ぶこと」ですね。自分の心の平安が一番大事だと思っています。自分の中で何が本質的に幸せか考えて選択をするといってもいいでしょう。

――まさに本書の「自分ファースト」というか。
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