「売り込む」営業から「教える営業」へ 展示会営業成功のコツとは? (3/5ページ)

新刊JP

だから、相手の悩みや不安ごとを引き出しながら、その解決に向かうような話をする。それがまず重要ですね。

――そこで関係ができた見込み客を次につなげていくためのコツを教えていただけますか?

清永:あらかじめに仕掛けをつくっておくことが大切ですね。そのブースで申し込みをしたくなる特典を用意しておくイメージです。

例えば、私がお手伝いをしている清掃会社さんで、介護施設の清掃を受注したいということで介護施設の経営者が来場する展示会に出展したんですね。その会社はカーペットの洗浄で日本有数の技術を持っているのですが、だからと言って、ブースで「うちのカーペット洗浄技術はすごいです!」とアピールしても、おそらく来場者の反応は鈍いはずです。そうではなくて、相手の悩みにズバっとリーチするべきなのです。そこで、介護施設経営者の優先順位の高い悩みである「施設にノロウイルス患者が出ると怖い」という点にクローズアップしました。

――なるほど。確かにノロウイルスが流行して亡くなる方が出ると施設そのものの営業停止処分もありますからね。

清永:はい。それで、「ノロウイルス怖いですね」という文言をブースに掲げました。
ただ、多くの企業はここで足を止めた来場者から「本当にノロが防げるの? それならうちの施設も検討したいから電話をちょうだい」と名刺を渡され、展示会が終わった後に電話するという動きを取ります。ところが、それだと相手はすでにテンションも下がっているし、日常の業務もありますから「やっぱり今はいいや」となって、2回目の接触をすることすらできなくなってしまうんです。

こうならないように、その清掃会社さんでは、ある仕掛けをつくりました。その仕掛けとは、「ノロウイルス危険度チェック診断」です。ブースで来場者に対して、「この展示ブースでは、通常33,000円で提供している「ノロウイルス危険度チェック診断」を限定120施設に限り、無料で対応します」とトークするようにしたのです。「申し込みが殺到していますが、まだ少し枠があります。どうしますか?」と。

――そうすると、次回の面談アポイントに確実に結び付けられますね。
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