ゆるかわ?ゆるこわ?中世で流行っていた怪物(モンスター)たちの姿 (1/6ページ)
ええ、中世に?と思うかもしれないが、モンスターはこの奇妙な時代のポップカルチャーの中心だったようだ。
この時代、頭がなく腹に顔のあるブレムミュアエとか、毛布のように異様に大きな耳をもつパノッティなど、奇天烈なモンスターが多数生み出された。
ユニコーンのように、今日でもなじみのある幻想動物につながるものもあり、現代のアートやファッションに取り入れられる場合もある。
こうした中世のモンスターたちは、現代のわたしたちの文化的規範や行動を映し出しているともいえる。一度見たら忘れられないようなこうした魅惑的な動物たちは、わたしたちの心の奥深くにある偏見、恐怖、希望を表わしているものなのかもしれない。
・目、鼻、口が胴体にあるブレムミュアエ
歴史家ジャック・ハートネルの2018年の著作『Medieval Bodies: Life, Death and Art in the Middle Ages (Wellcome Collection)』によると、目、鼻、口が胴体にあるブレムミュアエは、古代ローマ時代、アフリカ北東部に住んでいたと考えられているという。
西洋の人たちが知らなかった人種を具現化したもので、未踏の地にいるワイルドな顔として集約された。

A 16th century drawing of a blemmyae
古い歴史書には、皇帝ディオクレティアヌスが、ブレムミュアエの襲撃からローマ帝国を守るために傭兵を募ったとある。時代が進むにつれ、このよそ者モンスターは西洋目線で脚色されていった。