SF映画が現実に! 世界初「培養ステーキ肉」研究の第一人者から未来の研究者へ (7/8ページ)
現在はステーキ肉を作っていますが、ゆくゆくは魚も作れるといいな、と思っています。日本人ですからね(笑)。
――「水産資源の枯渇」が叫ばれていますので、ぜひお願いします! バイオハイリブッド研究は、医療、食、環境などさまざまな分野で可能性がありますね。
※1⇒論文掲載:『Science Robotics』「Biohybrid robot powered by an antagonistic pair of skeletal muscle tissues」
――当サイトは現役の大学生から、大学進学を目指す高校生まで、たくさんの方に読まれています。最後に研究者になりたいと思っている読者に向けて、アドバイスがありましたらぜひお願いいたします。
竹内教授 研究は、素質や向き不向きよりも「その研究がいかに好きか」でカバーできると思っています。
研究を行うというのは、百や千の失敗を積み重ねるということです。しかし、自分が好きで行なっている研究テーマであれば、失敗が続いているときでも、次はこの方法、その次はあの方法など、次々とアイデアが出て、あまり苦にならないものです。
また、いかに研究者向きの素質があったとしても、アタックし続ける気概がなければダメなんです。逆にいえば素質がなかったとしても、研究し続けることができれば誰でも何らかの成果は上がります。
つまり、進みが遅くても、続けていれば必ず高いところまではいける。
それが研究のフェアなところだと思います。
ですから、もし何か「これだ!」と思う自分自身の研究テーマを持っているなら、それを突き詰める方向で考えるべきだと思います。
日本は少子化が進んで人口が減っていきますので、大学の数が減り、ポストが減っている状況になっています。