謎現象「楽しい時は短くつらい時は長く感じる」を解明する認知神経科学にハマった理由 (6/7ページ)
「研究者の道が気になっているけれど踏み出せない」という学生へのアドバイスがありましたら、ぜひお願いいたします。
四本准教授 私は、研究者は世界で一番幸せな職業だと思っています。それに尽きますね。自分が興味を持ったことを思い通りに追求できる職業なのです。こんな幸せなことはないでしょう? 自分の研究に思い通りの予算がつかないとか、そういう制約はありますが(笑)。
最近は、博士号を取ると職に就けないといったネガティブキャンペーンがありますが、どんな職業に就いても将来の保証はないわけです。10年、20年後の日本の経済がどうなっているのかは誰にもわかりません。ですから、そこを先回りして自分で勝手に悲観的になるのは何か違う気がします。
――最近の若い人は少し怖がり過ぎなのかもしれませんね。
四本准教授 そうですね。学生と話していても、両親が「大学院に行きなさいよ」と勧めても、本人が「いや、不安があるのでやめておく」というような、例が多いと思います。
――本人が「大学院に進んで研究を続けたい」と言うのを、両親が「就職しなさい」と言って反対する事例のほうが多いイメージですが、意外ですね。
四本准教授 そうですね、学生の中で不安がすごく膨らんでいるなというのを感じますね。しかし、自分がやりたい研究があって、それが面白いと思うのであれば突き詰めてみてもいいのではないでしょうか。自分の好きなことが、自分の思い通りやれる幸せな職業なので、なりたいと思う人にはぜひ研究者を目指していただきたいと思います。
――ありがとうございました。
四本先生の「認知神経科学」の研究は、心理学で神経科学的なアプローチを行う、非常に重要な位置にあります。
脳はいまだに大きなブラックボックス。私たちの知覚が脳のネットワークでどのように処理されているのか、これからも新たな知見が得られることでしょう。