リーダーは未来だけを語っても無意味。伊藤羊一氏が明かす「周囲を動かすために必要なこと」 (4/5ページ)
これは『サラリーマン金太郎』の金ちゃんが実際にやっていたことで、「自分が経営側になったらこれやろう」と思っていたんですよね。
普通の社員にとって、経営会議って見る機会がまずないじゃないですか。普段経営層がどんな話をしているのかオープンにしたほうが会社のためになると思って、試しに1回やってみたんです。
――反対の声はなかったんですか?伊藤:もちろん会議のメンバーからは渋られましたよ(笑)。でも、社員には驚くほどウケたんです。多くの社員がウェブで経営会議を見てくれてて、支社では、支社長が「この会議はハードですね。経営会議に行くのが嫌だと言った理由が分かりました」と声をかけられたりしたそうです。
――結果的に社内の風通しが良くなったわけですね。伊藤:これはピンポイントのエピソードですけど、金ちゃんの困難があっても立ち向かう姿勢が自分にはないので、「こうなりたいな」と思いながら感情移入して読んでいました。
三浦知良さんをライバルだと言ったエピソード含めて、僕はいろいろな人の真似をしてきました。その中で、この人はどうしてこう考えるのだろうとか、この場合あの人ならどう動くかなということを考え抜くようになってくるんですよね。
自分はたいした実力がないとずっと思っていますし、それはコンプレックスの一つです。だから、他の人から学ぶんです。自分はたかが知れているからこそ、他の人の力を借りようとしてきたんですね。
■動ける人、人を動かせる人になるために必要なものは… ――今後求められる人、社会をけん引する人はどんな人だとお考えですか?伊藤:2つあって、1つは当たり前だけど、いろんな人とコミュニケーションが取れる人ですね。ダイバーシティをもって分け隔てなくコミュニケーションが取れる。相手の話をちゃんと聞ける。そういう人は求められるでしょう。
これは言い換えると自分が社会の一員として貢献しようという感覚を持っているかどうかだと思うんです。それがないと、「俺か、俺以外か」ということになっちゃう(笑)。