リーダーは未来だけを語っても無意味。伊藤羊一氏が明かす「周囲を動かすために必要なこと」 (5/5ページ)

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でももう一つ大事なことがあって、今度は「俺か、俺以外か」ということになるんだけど、「自分は何なのか」ということをちゃんと分かっていることも求められる。社会の一員として貢献していく感覚を持ちつつ、でも一人一人は違う人間であるわけで、「自分はこう思うんだ」というものがリーダーシップの源泉になっていきます。ただ、もちろん「俺はこう思う」だけでは、人はついてきません。そこには自分の過去の経験という裏打ちするものが必要になる。

――その経験を生み出すには動くことが必要になるわけですね。

伊藤:それは頭で考えても分からないことですからね。結局、有象無象のファクトを積み重ねていく中で「こうなんじゃないか」というアハ!(気づき)体験を繰り返していくことが必要です。積み上げるファクトは多ければ多いほどいいわけですから。そうした前提があれば、どんなに小さな面白いことと対峙しても、すぐに動けるようになります。

――となると『0秒で動け』の「0秒」の意味が明らかになってきます。

伊藤:そうですね。「0秒」というのは「今、この瞬間が大事」ということに加え、そこまでに勝負が決まっているということもあります。

――動くための準備をいかにするかということですね。

伊藤:「0秒」だと、とにかく何も考えずに勇気を持って踏み出せ!という印象を持つかもしれないけれど、そうではない、しっかり準備することが大事、ということは伝えておきたいですね。

(了)

■伊藤羊一さんプロフィール

ヤフー株式会社 コーポレートエバンジェリスト Yahoo!アカデミア学長。
株式会社ウェイウェイ代表取締役。東京大学経済学部卒。グロービス・オリジナル・MBA プログラム(GDBA) 修了。1990年に日本興業銀行入行、企業金融、事業再生支援などに従事。2003年プラス株式会社に転じ、事業部門であるジョインテックスカンパニーにてロジスティクス再編、事業再編などを担当した後、2011 年より執行役員マーケティング本部長、2012年より同ヴァイスプレジデントとして事業全般を統括。
かつてソフトバンクアカデミア(孫正義氏の後継者を見出し、育てる学校) に所属。孫正義氏へプレゼンし続け、国内CEO コースで年間1 位の成績を修めた経験を持つ。
2015年4月にヤフー株式会社に転じ、次世代リーダー育成を行う。グロービス経営大学院客員教授としてリーダーシップ科目の教壇に立つほか、多くの大手企業やスタートアップ育成プログラムでメンター、アドバイザーを務める。
(『0秒で動け』より)

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