セフレ女子の断捨離#夢みるOLの「終わらない恋」のはじめかた (2/6ページ)
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これまでの経験でつちかった防衛本能で、ここは自分との関係を一旦黙っていた方がよさそうだと一瞬で判断した。美波は、よほど親しい間柄でなければ自分の恋愛事情をあけすけに語らない。それだけこれまで人に語れない恋が多かった証拠だ。
「だよね!やっぱり一番かっこよかったよね!私さ、合コン以来ちょこちょこ連絡とってて、正直ちょっといいなーと思ってるんだよね。」「えー!いいじゃんいいじゃん!」美波は条件反射でそう答える。
まさかの展開。これは相当気まずい展開になってしまった。やはり雄介さんと自分との関係は黙っていて正解だった。しれっとセフレ関係も解消しなければならなそうだし、美波は笑顔の裏で、今後どのようにフェードアウトしていくべきかの筋道を頭の中で立てる。
「でもさ、ちょっとひとつ厄介なことがあって・・・」上目づかいの同期の目線にドキリとする。まさか、もう自分がセフレということがバレているのか・・・?
「実は・・・もう3回くらいヤっちゃってるんだよね。完全にセフレだよね。そこから彼女ってなれるもんなのかなあ・・・」深いため息と共にこぼれる乙女チックな悩みを語る同期は楽しそうだ。というか、雄介さんもやることやってんじゃん、と感心してしまう。
しかし今はそんなことより、目の前の同期の悩みについて同調してあげなければならない。「まじかー。でもセフレでもじょじょに距離を詰めてって彼女に昇格、ってパターンも十分見込めるんじゃないの?」当たり障りない返答をする。この手の女子の悩みは答えが欲しいのではなく、ただ聞いて欲しいだけだったりする。「そうかな?そうだよね!セフレって言ってもね、こないだもホテル行く前にちゃんと映画館でデートして、ご飯も私の好きな美味しいところ連れてってくれてさ・・・」同期のノロケは止まらない。その熱量に圧倒されてしまった。