超話題“タブー上等”昼ドラ『やすらぎの刻~道』Pが語る現場裏話!【前編】 (6/7ページ)

日刊大衆

「公平」(風間俊介)が「しの」(清野奈菜)と殴り合いになったときに、胸を触って興奮してしまうシーンとか。

 倉本作品は『北の国から』がトータルで考えると“文学作品”のような印象が強いと思うのですが、よくよく見返してみると、人間だったら誰しも感じるような“下世話さ”なども、ふんだんに描かれています。

 私もそういう下世話なところが大好きなので、「下ネタかよ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、でも、それが“リアル”じゃないのかと思うんですよね。しのと公平との出来事も、2人のその後に待ち受けている運命の中では、あの殴り合いは必要だった。

『郷』でも、「ロク」(橋爪功)は頻尿症で悩んでいる。年齢的には、ごく身近な話ですから、下世話ですが、それを避けずに描いていく。その下世話の先に、でっかいでっかい感動のシーンが待ち受けている。それが倉本聰作品の約束事というか。お客さんとの信頼関係なのかなと。

――主人公のシナリオライター菊村栄も、人間くさいキャラクターですが、倉本先生ご自身に近いのでしょうか?

 よく、主人公のモデルは石坂さんですか、それとも倉本先生ご自身ですかと聞かれるんですが、もちろん違います。菊村栄という架空のキャラクターです。

 もちろん投影する部分もあるそうですが、これがそのままご自身ではないということではないとおっしゃっていますね。

 若い女性と仲良くなってドキドキしたりする人を見て、面白いと思ったり、親近感を持つってことは「人間らしい」ということだと思うんですよ。

 この作品にはスーパーマンは出てこないんです。例えば、「秀さん」(藤竜也)というキャラクターは、誰もが憧れる唯一無二の大スターで、髙倉健さんのようなイメージなんですが、スーパーマンかといえば、何を言ってるのか分からなかったりする。

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