諸行無常の響きあり…裏切りに絶望した悲劇の貴公子・平清経の生涯(中) (2/4ページ)
「おぉ……相国(しょうこく。清盛の称号)様の夢見られた都が燃える……何もかもが灰燼に帰する……」
かつて大海原に大志を馳せ、子供のように眼を輝かせていた生前の清盛を知る者たちは、焼け落ちる「夢の都」に涙したことでしょう。
福原を失った無念さを噛み締め、源氏に対してリベンジの闘志を燃やす者が多数いた一方、清経は世の無常さを悟ってしまったようで、この頃から平家一門の前途を悲観するようになります。
かつての家人に裏切られ、大宰府からも追われてしまうさて、福原の旧都を焼き払った平家一門は瀬戸内海を更に西へ、反撃の足掛かりにしようと九州の大宰府(現:福岡県太宰府市)を目指します。
しかし、いざ大宰府に到着すると、豊後国大野郡緒方荘(現:大分県豊後大野市緒方)の住人・緒方三郎惟義(おがたの さぶろうこれよし)が謀叛を起こして大宰府に攻め寄せました。