頭の外側から脳を操作する。DARPAが支援する「ブレイン・コンピュータ・インタフェース」の開発が進行中(米研究) (3/7ページ)
頭蓋骨に置かれた電極で脳の電気活動を記録する脳波記録法(EEG)は、脳とコンピューターをつなぐ最初のインターフェースとみなせるかもしれない。
1990年代末までには、EEGで四肢麻痺患者の脳波を解読し、コンピュータのカーソルを動かせるようになった。
だが今日まででもっとも強力なデバイスが「ユタ・アレイ(Utah array)」であることはほぼ間違いないだろう。
ユタ・アレイは小指の爪の半分くらいの小さな剣山のような見た目で、脳に刺して使うのだとか。

(左)事故で脊椎を損傷したイアン・バークハート氏 (右)小さな剣山のような見た目をしたユタ・アレイimage credit:DAMIAN GORCZAN
・神経バイパスで筋肉の動きを取り戻した男性のエピソード
2010年、休暇中だったイアン・バークハート氏は海に飛び込んで頭を強打した。
この事故で脊椎を損傷し、第6系神経から下の機能を失った。腕や肘を動かすことはできたが、手や足はダメだった。
リハビリもほとんど効果が上がらず、彼はほかに何か方法はないかと医師に尋ねた。
そして、バテル記念研究所でユタ・アレイを利用して麻痺患者の手足を蘇らせる研究が行われていることを知った。
EEGは無数の神経細胞全体の活動を読み取るが、ユタ・アレイはたったひとつの神経細胞ですらパルスを記録できる。
バークハート氏の場合、運動皮質の96ヶ所にユタ・アレイを移植して毎秒3万回というペースで電場を計測。