死亡者数5000万人も!?「死ぬかぜ」と「危険なかぜ薬」 (4/5ページ)

日刊大衆

ちなみに、平成19年から年までの5年間で報告されたアナフィラキシーショックの事例は、総合感冒剤が12件、解熱鎮痛消炎剤(熱冷まし)が4件、鎮咳去痰剤(咳止め)が1件ある。

 アナフィラキシーショックの症状としては、薬を服用後、急に冷や汗が出たり、息がしにくくなる、胸が痛くなる、皮膚の痒かゆみやただれ、あるいは手足や唇の痺れ、めまいなどの神経症状などがある。市販薬とはいえ、服用後はこうした症状が出ないか、十分に注意する必要がある。処方薬であるイナビル、タミフル、リレンザ、最新薬のゾフルーザなどのインフルエンザ薬も決して安全というわけではない。「インフルエンザ薬は吸入式(リレンザなど)だったり、5日間の連続投与が必要(タミフルなど)なため、使い勝手が悪かったのですが、最新のゾフルーザは経口のうえ、1~2回の服用で効果があるため、うちのクリニックでも使っています」(渡會院長)

 だが、こうしたインフルエンザ薬で、異常行動を起こすという報告が相次いだことがある。「最初はインフルエンザ薬による副作用が疑われ、マスコミでも大きく取り上げられたんですが、その後、インフルエンザによる高熱によって引き起こされたケースも少なからずあるとされ、いくぶん鎮火しました。しかし、処方薬、市販薬に限らず、薬には副作用がつきもの。こう思って、薬を服用したら自分の体の状態を注意深く観察し、もし異変を感じたら、すぐに医療機関で受診することが大切です」(前出の牧氏)

 また今年11月、ゾフルーザを服用した際に体内にでき、薬が効きにくくなる「耐性ウイルス」が、通常のウイルスと同程度の感染力を持ち、症状を引き起こす能力があると、東京大教授らのチームが英科学誌に発表し、話題を呼んでいる。インフルエンザにかかったら、他人に近づかないように心がけることが肝要だ。

■予防法や対処法は?

 さて、最後に、自分でできる予防法や対処法について触れておきたい。

「カゼやインフルエンザが冬場に流行するのは、空気が乾燥して喉などの気道の潤いがなくなり、ウイルスや細菌が繁殖しやすくなることが大きいんです。

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