東京オリンピックに備えよう! オリンピックがテーマの映画 (2/4ページ)

学生の窓口

競技の勝ち負けなどよりも「東京オリンピック」に集った人たちのパーソナリティーをいかに切り取るか、いかに観客に伝えるかに力点が置かれているのです。そのため、当時の競技の詳細な様子を期待して本作を見ると肩透かしを食らうかもしれません。

しかし、高度成長期真っただ中に開催された東京オリンピックが日本人をどれほど熱狂させたか、その肌感覚を本作は濃厚に伝えてくれます。今見ても、本作が「何か熱いもの」を感じさせる作品になっているのは、当時の日本、そして日本人の熱さがまるでマグマだまりのように息づいているからではないでしょうか。

また、今見て興味深いのは当時の町並みです。「えっ、これってほんとに新宿の南口?」なんて光景が見られますよ!

『ロンリーウェイ』(1983年)※日本公開は1984年

1964年に開催された「東京オリンピック」の男子1万メートル走で、アメリカ人として初の金メダルを獲得したビリー・ミルズの半生を描いた作品です。

ビリー・ミルズは優れた陸上競技のアスリートですが、オグララ・スー(Oglala Sioux)インディアンの一族で、そのためにいわれなき差別を受けて育ちます。大学でも差別が激しく、陸上競技を止めようとまで思い詰めるのですが、父の「誇りを持って生きろ」という言葉を胸に屈しませんでした。その後、クロスカントリーで全米を制覇するなどの偉業を達成しますが、それでも差別はやまないのです。

そして1964年。ビリーは、1万メートル走のアメリカ代表選手として東京オリンピックに臨みます。優勝したのに「記念写真から外れろ」と言われるなどの嫌がらせを受けてきたため、ビリーはある意味無名の選手でした。しかし1万メートル走がスタートし、観客はオリンピック史に残る大逆転劇を見ることになる……というストーリーです。

本作で描かれる、差別に屈せず、栄光をつかんだ実在の人物ビリー・ミルズの姿は、観客の胸を熱くせずにはおきません。残念なことに(日本では)本作はVHSで発売されたのを最後にソフト化されていません(英語版DVDはあります)が、本物のレースの模様はYouTube(以下のURL)で見ることができます。ビリー・ミルズの力走をぜひご覧ください。

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