政界風雲急 ◎カジノ大疑獄 大阪IRと大阪都構想「木っ端微塵」 (2/3ページ)
カジノ誘致の近畿圏への経済効果は年間約7600億円と試算され、維新は敵なし状態だった」(同)
昨年12月24日、まだカジノ候補地として正式決定前にもかかわらず、大阪府と大阪市は’26年の全面開業を目指しIR事業者公募手続きを開始した。事業者は4月までに書類提出し、6月に業者選定、来年秋、工事着工と見切り発車するほどの自信の有り様だ。すでに米MGMリゾーツ・インターナショナル、香港のギャラクシー・エンターテインメントなど3事業者が手を挙げている。
吉村洋文府知事は昨年末の会見で「世界最高水準のIRを誘致したい」と胸を張った。そこに冷水を浴びせたのが、秋元議員の逮捕劇だったわけだ。
「秋元逮捕だけなら、松井一郎市長と吉村府知事もまだIR事業を粛々と進められるとして余裕があった。でも、維新所属の下地氏の100万円授受が発覚すると真っ青になった。というのも、万博後のカジノ誘致成功なくして大阪の都市構想は描けないからだ。カジノを呼び水にして、今年11月にもう一度、二重行政廃止の大阪都構想の住民投票を実施しようとしていた矢先だった。今回の事件前後、千葉市や北海道がカジノ候補地から手を下したように、マイナスのイメージが増殖している。大阪では、カジノで街づくりすることを好意的にみられていた。その維新の構想も、身内から疑惑議員が出ては負のイメージは避けられない。そうなると、大阪都構想の住民投票はどうなるか、まったく不透明になってくる」(同)
今後、さらなる国会議員のカジノ収賄疑惑が噴出したり、特捜部が最終ターゲットとする自民党大物議員が具体的に表面化すれば、カジノを軸とする大阪街づくり構想も一気に吹き飛びかねない。
2つ目の危機は橋下氏への影響だという。今も維新の影のオーナーとして橋下氏の人気は絶大。松井市長らが進める大阪街づくりのベース、万博とカジノ誘致に最も熱心だったのが他ならぬ橋下氏だった。特にカジノ誘致には力を入れ、府知事、市長時代にはシンガポールなどカジノ先進地を視察に訪れるなど誘致活動に奔走した。