武士道のバイブル『葉隠』が説く、恋愛にも通じる「究極の忠義」とは? (3/5ページ)
武士の冥加・一番槍の大武勲。生きれば英雄、死すとも英雄。どちらにしても損はない(イメージ)。
と言うと「いくら手柄を立てても、命を失ったら意味ないじゃん!」と思うかも知れませんが、武士とは「自分の命よりも名誉を尊ぶ」価値観をよしとする者(※)であり、たとえ自分が死んでも、一族に名誉と恩賞を遺せるなら上出来、という価値観で生きています。
(※)時代によって多少は異なるものの、少なくとも『葉隠』においてよしと言及される武士とはそういう者で、名誉を失うことは武士として生きていく上で、致命的な痛手でした。
一方、諫言とは常に主君の「逆鱗に触れる」「感情を逆撫でする」リスクを含んでおり、内容やご機嫌次第では罰せられかねない……下手をすれば命どころか名誉まで奪われかねない、ハイリスクノーリターンと言えます。
しかも我が身に受ける苦しみや辱しめは、あくまで「自分の落ち度」として受け止めねばならず、罰せられ損と言えば、これ以上の損はありません。