世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第357回 国民を守る国境を取り戻す (3/3ページ)
ちなみに、太平洋のミクロネシア連邦は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、感染者が確認された日本からの直接入国を禁止した。中国からの入国禁止ではない。我が国からの入国禁止措置がとられたのだ。すべては、日本政府の責任である。
新型コロナウイルス問題で改めて理解できるのは、「国境」の重要性だ。無論「鎖国しろ」といった極端な話ではなく「国民が安全に豊かに暮らせる国境の高さ」を模索する必要があるという話だ。
我が国は、内需大国であるにも関わらず、長引くデフレで内需が振るわず、企業はよりにもよって「あの中国」の市場や生産能力への依存度を高めていった。第二次安倍政権発足以降に至っては、本来は内需産業であるはずの観光業までもが中国依存を高め、結果が今回の有様だ。
日本が中国人の入国禁止や、中国渡航レベル4への引き上げを躊躇している一因は、間違いなく「中国人のインバウンド」にある。
こういった事態にならないよう、インバウンドを抑制し、中国「様」ではなく、日本国民の需要、市場で成長しなければならない。日本はそれが可能である、と筆者は訴えてきたわけである。
嫌な話だが、今回の問題がひと段落した途端、安倍政権がまたもや「インバウンド! 中国人様!」とやりだすのは決定事項だ。理由はもちろん「緊縮財政」。緊縮である限り、デフレ脱却できず、中国をはじめとする「外国様」に頼らざるを得ない。
緊縮財政、プライマリーバランス黒字化目標が「扇の要」となり、すべてを狂わせる。
緊縮財政から脱却し、「国民を守る国境」を取り戻す。日本国民がイギリスに倣い「反グローバリズム」の要求を政治家に突き付けない限り、安倍政権の亡国路線は終わらない。
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みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。