「遺言を書けば安心」はまちがい もめる相続はここが悪い! (1/5ページ)

新刊JP

『ホントは怖い 相続の話』(ぱる出版刊)の著者、木下勇人さん
『ホントは怖い 相続の話』(ぱる出版刊)の著者、木下勇人さん

人の子である限り誰でも避けられないのが親の死であり、その先にある相続だ。

遺産相続というと、多くの人の頭に浮かぶのは「相続税」であり、それだけに「うちは資産らしい資産はないから相続対策はしなくていい」と考えがちだが、これは間違い。まして、「うちは家族の仲がいいから相続で争うことはない」という考えも禁物だ。

誰もがいつかは直面する相続にどんな備えをして、どう乗り切ればいいのか。また「もめる相続」と「もめない相続」の違いはどこにあるのか?

『ホントは怖い 相続の話』(ぱる出版刊)の著者で相続専門税理士の木下勇人さんにさまざまな相続のエピソードと心得を語っていただいた。

■相続の専門家が語る「もめる相続」と「もめない相続」の違い

――「相続はお金持ちのもの。自分には関係ない」と思われていたりもしますが、これは間違いだとされていますね。

木下:節税の話ともめないためにどうするかという話は分けないといけません。相続税がかかるほどの資産がなければ、節税としての相続対策は不要ですが、もめないための相続対策ということであれば、どんな家でも無関係ではないんです。

じゃあどんな場合にもめるかというと、これは「分け方」の問題です。法定相続人が3人の場合、相続税の基礎控除額は4,800万円なので、お父さんがすでに亡くなっていて、お母さんの資産がたとえば4,000万円だった場合、相続税の心配はいりません。ただ分け方でもめるケースがあります。

4,000万円の資産の内訳が「預貯金1,000万円+3,000万円の家」で、しかも3兄弟の長男夫婦がその家に同居していたりするとトラブルになりやすい。だって、同居していた人はその家をもらうしかないじゃないですか。

――なるほど。

木下:長男が「預貯金の1,000万円を残りの2人で500万円ずつ分けてくれ」といったところで、その2人は納得できないでしょう。「兄ちゃん、もらいすぎだからお金を少しくれ」となる。で、長男は「そんなお金ないよ」と。

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