反省してるの?平安時代の貴公子・在原行平が謹慎中にナンパした美少女姉妹の恋物語【上】 (4/5ページ)
それで、こちらは姉のもしほ(藻塩)です」
「……どうも、藻塩です」
![](https://image.dailynewsonline.jp/media/a/6/a66a86830ee8bc1b573d694ec5c282beb2ae97dd_w=666_hs=d40ca1c8e2bf6b16e87e10cbf1d0d93a.png)
行平と姉妹の出逢い。積極的な小藤(左)と、引っ込み思案な藻塩(右)。Wikipediaより。
聞けば近くの多井畑(たいのはた。神戸市須磨区)に住む村長の娘だそうで、汐汲み(海水=塩の調達)に来たとの事でした。
見れば海水に濡れた前髪が艶めかしく、田舎娘とは思えない美貌にハッとした行平は、少し気後れしてしまいます。
「これは申し遅れました。私は在原行平と申します。須磨へは……療養で来ております」
美少女の前だったので、ちょっと見得を張った行平でした。
「あら、それはお大事になさって下さいまし……」
イケメン貴公子に病弱要素が加われば、純粋な少女たちの気を惹くのは容易いこと……都では(弟・業平ほどではないにせよ)プレイボーイとして鳴らした行平は、須磨の美少女姉妹を見事にゲットします。
姉妹に「松風」「村雨」と名づける文徳天皇の勘気をこうむった謹慎はどうしたんだ、ちゃんと反省しているのか、とツッコミたくなりますが、そんなお小言が耳に入るようなら、勘気をこうむるような失態もなかったでしょう。