実は心眼の使い手だった!?新選組の独眼竜「平山五郎」の生涯【六】 (6/6ページ)

Japaaan

「こんな天気なんで、ちょっと早めの申七つ(午後4時ごろ)から島原の角屋(すみや)に席を予約してありますから、遅れないで来て下さいね~♪」

いや、罠だろ!どっからどう見ても状況的に絶対「罠」以外の何物でもない!……とは解っていましたが、ここで逃げたら芹沢先生を見殺しにする事になるし、そもそも逃げ出すことも想定して、既に包囲網を固めているかも知れない。

「捕まったら……切腹だ」

一、局ヲ脱スルヲ不許(ゆるさず)
(※意訳:脱走した者は切腹)

今ごろになって、局中法度の条文が心に重くのしかかります。

「こんな時、新見さんがいてくれたらなぁ……」ブレーンを失った芹沢鴨の両腕(イメージ)。

「おい五郎……どうする?」

「……そりゃ重助、行くしかねぇだろ。」

「そうだな……どうせ死ぬなら、最期まで悪足掻きしてやらぁ」

昨日、新見が切腹の前に突きつけられた数々の「罪状」は、どれもこれも自分たちが加担していたものばかり……新見を取り囲む試衛館派の後ろに隠れていた二人は、肩を竦めて聞いていました。

「守れなかった新見さんの代わりに、俺たちで芹沢先生を守ろうぜ」

「よぅし……試衛館の甘ちゃんどもに、悪党の意地を見せてやらぁ」

そう意気込んで、五郎と重助は芹沢に同行して角屋へと向かったのでした。

【続く】

※参考文献:
永倉新八『新撰組顛末記』新人物往来社、2009年
箱根紀千也『新選組 水府派の史実捜査―芹澤鴨・新見錦・平間重助』ブイツーソリューション、2016年
流泉小史『新選組剣豪秘話』新人物往来社、1973年

日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan

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