「福」を呼び込め!陰陽道から生まれた幸運を祝う浮世絵「有卦絵」とは【前編】 (2/6ページ)

Japaaan

この有卦絵のタイトルであり画像の上部右側にも描かれている「金性の人」とは、陰陽道にある五行思想、“木、火、土、金、水”に基づき、生年月日から「五行思想」のどの性質に属する人かを導き出したものです。

「金性の人」 (部分)画:歌川国貞(3世)都立中央図書館特別文庫室所蔵

「金性の人」 (部分)画:歌川国貞(3世)都立中央図書館特別文庫室所蔵

左上には「金性年齢」が記された額が飾られており、この「金性」の人が“有卦”の時期に入ったことを表しているのです。

そこで人々は仏説にある“(七難即滅)七福即生”の思想(七難が消滅し、たちまち福が生まれる)を“有卦七年”にかけて、有卦に入る人は頭に「ふ」のついた七種の物を備えて祝っていました。

そのため“有卦絵”にはその画中に富士山、福助、福寿草、福禄寿、藤、筆、瓢(ふくべ)などの「ふ」の字がついた物が描かれました。

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