「福」を呼び込め!陰陽道から生まれた幸運を祝う浮世絵「有卦絵」とは【前編】 (1/6ページ)
人間というものが地球上に誕生して以来、人間は常に“不安”と闘い続けてきました。“不安”には2種類あり、1つは“目に見える不安”、もう1つは“目に見えない不安”です。
“目に見える不安”ならば努力したり、対策を講じたりして戦うことが出来ますが、“目に見えない不安”の場合はどうしたらいいのでしょう。
そこで人間は大昔から『占い』によって“目に見えない不安”を解決しようとしたのです。
有卦絵(うけえ)とは日本では大衆に古くから親しまれていたものに「陰陽道(おんみょうどう)」という考え方があり、占術としても活用されてきました。
「陰陽道」には人生には7年間幸運が続く「有卦(うけ)」という期間があり、この“有卦に入った人”にお祝いとして贈ったり、家に飾る浮世絵を『有卦絵(うけえ)』と言いました。
「金性の人」 明治24年 画:歌川国貞(3世)都立中央図書館特別文庫室所蔵
上掲の浮世絵が『有卦絵』です。