メンタルヘルスのキーワード「自己肯定感」の正体とは (4/4ページ)
じゃあ日本はどうかといいますと、私のように昭和の時代に教育を受けた世代の人間には、学校でもほめられず、家でもほめられなかったという人は結構多くて、そういう人はやはり自己肯定感を正しく持ちにくくなります。
また、日本の場合は協調が重視されたり、なにかと謙遜する文化の影響もあるでしょうね。協調が過度に重視されると、他人の顔色を見て自分の考えや行動を決めることにつながりますし、謙虚さは「自分で自分の価値を認めることは傲慢だ」という考えに結びつきやすい。
日本にもアメリカにも自己肯定感が低い人は一定数いるのですが、日本の方が割合として多く、問題が根深いと感じています。
――自己肯定感が低いということに自分で気づいていない人もいるのでしょうか?
王丸:いるとは思いますが、私のカウンセリングに来る方は、ほとんどの方が自己肯定感の低さを自覚しています。
ただ、そういう人も、私のところに来る直接の原因は「抑うつ感」だったり「不安感」だったりします。自己肯定感の低さは自覚しつつも、そうした悩みと自己肯定感がどうかかわっているかはわかっていないというケースはありますね。
――「抑うつ感」や「不安感」と自己肯定感はリンクする。
王丸:そうですね。イコールではないのですが、ある程度関係はあると考えていいと思います。やはり自分を信じられるようになれば気持ちは安定しますから、先行きの不安にしても、「何とかなるかな」という方向に考えが向くようになるので。
(後編 ■幸福感や充実感を持ちにくい 自己肯定感が低い人の特徴 を読む)
(新刊JP編集部)