王貞治、長嶋茂雄、清原和博…プロ野球「伝説の一打」感動舞台裏 (1/5ページ)

日刊大衆

王貞治、長嶋茂雄、清原和博…プロ野球「伝説の一打」感動舞台裏

 コロナウイルス感染拡大で球春到来がさらに遠のいた今年。開幕を心待ちにするあなたに贈る、興奮の白球劇場!

 長い球史の中で生まれた劇的な名場面。伝説を作った一打の知られざる舞台裏を、解き明かしていこう。

■王貞治「756号ホームラン世界新記録」

 1977年、当時、ハンク・アーロンが持つ755号のホームラン世界記録に巨人の王が迫り、日本中が浮き足立っていた。8月31日の大洋戦で世界タイ記録となる755号を打ち、迎えた9月3日のヤクルト戦。「相手は右腕の鈴木康二朗投手でした。第2打席、6球目を王がバットを一閃すると、ライナーでライトスタンドへ。鈴木は試合後、“外角を狙ったシュートが内角のベルトの高さに入ってしまった”とこぼした。その失投を見逃さなかった王は、さすがです」(スポーツ紙ベテランデスク)

 756本目のホームランを放った王は、打球がスタンドに吸い込まれるのを見届けると、両手を上げ、笑顔で一塁へと走り出した。「実は、この日の試合前、王の母親・登美さんが差し入れを持ってきていた。りんごと鈴虫で、りんごは選手たちへ、鈴虫は王への贈り物でした」(前同)

 王の述懐によれば、「リーン、リーンと鳴く鈴虫の音色を聴いているうちに、不思議とスタンドのざわめきが聞こえなくなり、清々しい気持ちでグラウンドに出ることができた」という。

 インタビュールームでの王の第一声は「なんか、ヤクルトの鈴木くんには申し訳ないような気がします」。常に相手を気遣う男らしい、謙虚なコメントだった。

■長嶋茂雄「天覧試合サヨナラホームラン」

 59年6月25日に後楽園球場で開催された巨人対阪神戦は、天皇陛下ご臨席によるプロ野球初の天覧試合だった。巨人・藤田元司、阪神・小山正明の両エースの投げ合いで始まった試合は二転三転のシーソーゲームとなり、4対4の同点のまま、9回裏へ。この回の先頭打者は長嶋。相手は8回からマウンドに上がっていた村山実。2ボール2ストライクからの一球を長嶋が打つや、凄まじい打球が左翼中段に突き刺さった。劇的なサヨナラホームランだった。

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