新型肺炎“治療現場”の壮絶「人工心肺はフル稼働」「患者1人に4人体制で」 (1/2ページ)

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写真はイメージ
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 医療現場では今なお過酷な闘いが続いている。

 その背景には、200人以上の院内感染を起こした東京都台東区の永寿総合病院から、新型コロナの感染拡大があった。

 入院中の患者が治療継続のため、主治医が勤務する慶応病院に転院。この主治医をはじめとして、永寿総合病院の外来診察を担当していた99人の医師のうち、5人の感染が判明した。さらに転院患者が入院した病棟の職員や患者にも感染していたことがわかった。

 その後、永寿総合病院が閉鎖されると、下町エリアの住民が都立墨東病院の救急外来(ER)に殺到。新型肺炎疑いの患者が担ぎ込まれるたび、診療を一時中断して救急外来診療を続けたが、4月21日からERへの急患受け入れを休止した。その後、都立墨東病院内での感染者数は30人以上に達している。

 慶応病院と都立墨東病院など、他の病院を行き来する勤務医もいるため、新型肺炎ドミノは都内全域に波及。全ての大学病院、総合病院で手術の延期や、発熱患者の外来診療中止などの影響が出た。そして富山市民病院(富山)、神戸赤十字病院(兵庫)、福岡記念病院(福岡)など全国各地でもクラスターが発生している。

 慶応病院の感染も、転院患者や主治医から広がったとは限らないそうだ。同病院の女性職員が言う。

「院内感染が起きている病院からの転院患者の受け入れということで、感染対策に詳しいスタッフ、感染予防設備のある病棟に入院させて万全の対策を取ったはずでした。感染が拡大した時点では、マスクやガウンといった医療資材の量も今ほど悲惨ではなかった。専門病床は、他の病室に空気が流れ込まないよう、病室を陰圧に保つ装置や排気設備も整っています。そうした環境でも院内感染が起きました。東京都とは別に独自のPCR検査を感染の疑いのある患者と職員全員に行いましたが、無症状の感染者が見つかっています」

 そしてこの職員は震えながら、こう吐露した。

「普通に話していた患者が突然、息苦しさを訴えて意識を失う。そのまま人工呼吸器、人工心肺につながれ、アッという間に絶命していく。そんな経過を見ているので、いつ自分も陽性になり、急変するか。『私もあんなふうに突然、死ぬのかしら』と涙ぐむ同僚もいます。

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