戦国時代、結婚を拒んで壮絶な最期を遂げた悲劇の美女・藤代御前の怨霊伝説【下】 (3/5ページ)
カネも権力も手に入れて、気に入らない相手は武力で屈伏させ、欲しいものは何でも奪えるのかも知れない……それでも、心だけは渡さない。
「殺すなら殺せばいい!それでも私は、決してあなたなど愛さない!」
「いい度胸だ……よく言った!者ども、攻めかかれ!」
毒を食らわば皿までも……決定的にフラれた以上、藤代御前の骨ひとかけさえ残さぬ怒涛の勢いで、為信の大軍は小さな館を呑み込みました。
壮絶な最期を遂げた藤代御前、怨霊となって為信をとり殺す「お方様!」「お姉様!」
藤代御前たちは懸命に戦いましたが、いかんせん多勢に無勢。ドラマのように華麗な救出劇も起こることなく、妹や家来たちともども皆殺しにされてしまいます。