誰かが不幸になる「人事」はもうやめよう (4/7ページ)

新刊JP

こういう背景があって、人事が科学的とはとても言えない方向に行ってしまいやすいという事情もあるんです。

――本来、人事部門は経営戦略に直結する部署のはずですが、そう捉えていなかったり、実践が伴っていない企業が多い、ということですね。

田路:大企業の場合、新卒一括採用の弊害もあって、どうしても一人ひとりの内面の本質的なところまでは見られないんですよね。大手企業の新卒採用では、大半が採用検査を実施しているのですが、性格特性の方はあまり重視されていなくて、主に使われているのは能力検査の方なんです。

要は言語とか非言語とかの能力が高いと点数が高くなって、入社試験に受かりやすくなるということです。でもこれでは、本人の内面もわからないし、その会社での適性もわからないですよね。そのあたりのことを企業側が突き詰めて考えていないのが、今の実情だと言えると思います。

須古:田路さんがおっしゃる通りで、新卒採用の場合、そのまま勤めれば生涯賃金は2億円とも3億円ともいわれる、ある意味「高額な人財」を見極める非常に重要な局面なんですけど、なぜか採用を重視しておられない企業が多いんです。企業が費用と労力をかけて採用時に見極めるべきは、一般的優秀人財がどうかではなくて、自社にとっての優秀人財かどうかです。これを高精度に見極められる科学を用いるべきなのですが、それを用いず、不適合人財を多く抱えて後で苦しむという現象があまりに多すぎます。

経営者も採用は大事だと、心では思っておられるんでしょうけど、応募者個々の将来の自社における活躍可能性なんて、結局のところわかりっこないと思っているのかもしれませんね。

でも今、科学は進化しているんです。20分ほどの特性アセスメントで、この本で「ヒューマン・コア」と呼んでいる、人の本性とも言える性格特性や動機を測定して、そこから自社における活躍可能性を高い精度で判定できるようになっているんです。そのことをこの本を通じてぜひ知っていただきたいです。

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