過去を消した女たち 第16回 美鈴(36) 働かない男に代わり出会い系で客を探していた (1/2ページ)

週刊実話

「今から思うと、大変でしたね。毎日が必死でした」

 今回、話を聞いた美鈴(36歳)は、今から6年ほど前、日々の生活費を稼ぐために体を売っていたと振り返る。

 現在、関東地方のとある県でシングルマザーとして暮らす美鈴は、丸顔の可愛らしい女性だ。その当時、都内でパートナーの男性、その間にできた2人の子どもの4人で暮らしていた。

 芸能関係の仕事をしていたというパートナーの男性とは、彼女がスナックで働いている時に出会った。

「私はすごいミーハーで、芸能界のこととか、すごく興味があったんです。初めて彼の横に座った時から、芸能人の誰々と釣りに行ったとか言っていて、単純にすごい人なんだと思い込んでしまったんです。彼が私のことをどう思っていたのかは知らないですけど、すぐにお付き合いが始まりました。ただ、彼には奥さんがいて、私は愛人のような存在でした」

 男性は週に数日、美鈴のマンションに通ってくるようになり、数カ月後、美鈴は妊娠した。どうするか迷ったが、「産んで欲しい」と男性は言ったという。

「ちゃんと面倒を見続けるからという言葉を信じ、産むことにしました。それから数年間は彼の仕事が順調だったので、養育費も払ってくれていました」

 不倫という薄氷の上に成り立っていた2人の関係に暗雲が立ち込めたのは、子どもが2歳の時だった。

「私たちの関係が奥さんにバレて、彼は離婚したんです。都心のマンションとかもすべて奥さんに渡し、ほぼ無一文のような状態で転がり込んで来たんです」

 離婚と時を同じくして、順調だったという男性の仕事も傾きはじめた。離婚に至るまで、どんな経緯があったのか。男性の元妻からしてみれば、不倫などより、彼の収入減こそが離婚の要因だったのかもしれない。

 一方の美鈴にとって、子どもと3人での暮らしは、望んだことだった。しかも一緒に暮らしてすぐに2人目を妊娠したこともあり、当然、籍を入れることも考えた。

「結局、籍は入れませんでした。夫婦として暮らしていくのは厳しいなと思ったんです。家の隅にホコリがあるとか、食事を作るのが遅いとか、些細なことで暴力を振るわれました。

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