源頼朝の遺志を受け継ぎ武士の世を実現「鎌倉殿の13人」北条義時の生涯を追う【三】 (5/6ページ)
「16日には戻ります」
「恃みにしておるぞ」
かくして定綱を見送った頼朝でしたが、佐々木一族が世話になっている渋谷重国は敵方であり、既に内通していないとも限りません。
「まぁ、佐々木殿が敵になるならなるで仕方ありません。どのみち挙兵する以上、我らは最善を尽くすまでのこと」
「まぁ……そうなるな」
しかし、8月16日になっても佐々木一族はやって来ず、頼朝は焦りを募らせます。
「昨日からずっと雨ですから、どこかの川が増水でもして、足止めを喰らっているのかも知れませんね」
翌17日の昼過ぎ(未の刻-およそ14:00ごろ)になってようやく佐々木一族が到着しましたが、増水した川を無理やり渡ろうとしてみんなボロボロになっており、多くの兵馬や武具などが流されてしまっていました。
「佐殿の門出に遅参したばかりか、多くの兵員・武具を失う始末……申し訳ございませぬ!」
それでも頼朝は泣いて喜び、困難にもめげずよく来てくれたと感動します。