2021年のオリンピック開催は是か非か コロナ禍で問い直されるスポーツの意義 (6/6ページ)

新刊JP

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「先日、JOC会長の山下泰裕さんにお話をうかがう機会があったのですが、山下さんは今回の大会について、1920年のアントワープ大会と重ねて話されていました。当時は、第一次世界大戦とスペイン風邪の流行で、世界が大きなダメージを負っていた時期で、アントワープ大会はそこからの復興を目指して、もう一度世界各国一つにまとまろうよ、という機運の下に行われた大会でした。

来年、東京で五輪ができるかどうかはまだはっきりしませんし、さまざまな意見があることは承知していますが、どのような形になるにせよ開催できて、世界のアスリートが東京に集まって切磋琢磨することができたとしたら、それは国家や民族の枠組みを超えてすばらしいことですし、世界が大きな困難を乗り越えたシンボルとして大きな意味を持つ大会になるのではないでしょうか。

そして、それを私たちが見ることができた時の感情は、1964年に松澤が平和の行進を見た時の感情と同じなのではないかと思います」

(山田洋介/新刊JP編集部)

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