なんと生涯で敗訴73回!それでもめげない戦国武将・曲淵吉景のまっすぐで不器用な人生 (4/6ページ)
しかし、この弥次郎は父と違って将器に乏しく、また世襲した役目も怠ったことにより、とうとう追放されてしまいました。
甲府の長禅寺(現:山梨県甲府市)に押し込められ、板垣家中の誰もが見捨てた弥次郎を、勝左衛門だけは見捨てなかったのです。
弥次郎と勝左衛門が共に寝起きした長禅寺。Wikipedia(撮影:さかおり氏)より。
晴信に暇を乞うて長禅寺に駆けつけ、先代・信方より受けた恩義を返すためとして、弥次郎と共に寝起きし、懸命に仕えたと言います。
「お父上から受けた御恩を返すのは、今この時を措いてなし……この勝左衛門、必ずや若君を盛り立てましょうぞ!」
「……忝(かたじけな)い……」
これで弥次郎が心を入れ替え、再び武田家の柱石として返り咲ければハッピーエンドのですが、残念ながら弥次郎は、予ての不行跡で怨みを買っていた本郷八郎左衛門(ほんごう はちろうざゑもん)によって殺されてしまいます。