未来感が凄い!皮膚に直接印刷して使う健康管理用ウェアラブル・センサー(米研究) (1/2ページ)
皮膚に直接印刷して健康管理 image by:/Cheng Lab and Harbin Institute of Technology
まるで自分の体の一部が電子回路になったようで、ファッション的にもアリかなと思えてしまう、斬新な未来技術が開発されたようだ。
これは米ペンシルベニア州立大学の研究グループが開発した皮膚に直接プリントして使うウェアラブル・センサーだ。
体温や血中の酸素濃度などを計測することができ、使い終わればさっと洗い流すことができる優れもの。コロナ下の健康管理にばっちりだ。
・皮膚に安全な温度で直接プリントする技術
新型のプリント式ウェエアラブル・センサーは、旧型の欠点を克服したものだ。
その欠点とは熱である。従来のものはプリントできることや曲げ伸ばしできる柔軟性がウリだったのだが、銀のナノ粒子を結合させるために、300度で熱する必要があった。これでは大火傷してしまう。
そこで新型では、「焼結補助レイヤー」という緩衝材となるものが考案され、皮膚に直接プリントしても安全な温度で素材を結合させられるようになったという。
レイヤーは「ポリビニル・アルコール」と「炭酸カルシウム」を混ぜ合わせた素材でできている。前者は剥がせるマスクやコンタクトレンズの装着薬などに使われるもので、後者は卵の殻に含まれている。
これが極薄の膜となって皮膚表面を滑らかにならし、その上に室温で回路のパターンをプリント。それからドライヤーなどで乾かして定着させる。
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・肌にやさしく日々の健康管理に最適
こうして皮膚に描かれた回路には電気化学的特性があり、体温・湿度・血中酸素濃度・心拍といった各種生体データを記録することができる。