起伏の多い体内を回転しながら薬を運ぶマイクロロボットが開発される(米研究) (1/3ページ)
全地形対応型の体内を走るマイクロロボット image by:Purdue University image/Georges Adam
犬型ロボットとセクシー二足ロボットが披露する軽快なステップも見事なものだが(関連記事)、この超小型ロボットのバク転だってかなりのものだ。
アメリカ・パデュー大学の研究グループが開発したそのマイクロロボットは、バク転しながら乾燥した表面や濡れた表面など、体内に入り込み、あらゆる悪路を走破することができる。
・人間の体内に入り込み、磁力による操作で薬をデリバリー
あえてロボットぽくない見た目でバク転するように設計されたのは、人間の体内に薬を運ぶことが目的だからだ。ロボットが患部に直接投薬することで、胃が荒れたりと毛が抜けたりといった副作用を抑えることができる。
しかし体内に入り込めるほど小さく設計されているために、動力源としてバッテリーを搭載することができない。そこで、かわりに外部から磁力を使ってコントロールする。
「外部から回転する磁場をロボットにくわえることで、車のタイヤのように回転し、荒れた路面でも移動することができます。体内で使うロボットにとってはぴったりなことに、磁場はどんなものでも安全に貫通します」と、パデュー大学のデビッド・カッペレッリ氏は説明する。
image by:urdue University video/Elizabeth Niedert and Chenghao Bi
・マウスの腸内をさかのぼることに成功
その性能を確かめる実験の場所として、研究グループが選んだのはマウスの直腸だ。