「巨人の敗因は?セ・パ両リーグの“環境の違い”も」達川光男インタビュー (4/6ページ)
だから、もしかしたら、ほとんど対戦したことがない若手の栗原を見下ろして、“置きにいった”のかもしれないね。同じスライダーでも、柳田に対しては「スライダーー!」だったのに、栗原には「スラ~イダ~~」って感じだったから(笑)。
巨人としては、まだ2回表で2点リードされただけだったけど、ソフトバンクの先発はエースの千賀滉大。150キロ以上の球をボンボン投げ込む、パ・リーグを代表するピッチャーが相手だと考えると、巨人の中でも優秀な選手ほど、早い段階で「これはまずいな……」という焦りの気持ちが生まれたんじゃないかな。それに、ヘッドコーチ時代から知っているけど、栗原は勢いに乗ると怖い選手なんだよ。元巨人の中畑清さんみたいに、「絶好調~!」っていう感じになる(笑)。だから、あのホームランがきっかけになって、その後も打ちまくったし、シリーズMVPまで獲得できたんだと思うよ。
逆に巨人にとっては、エースの菅野が栗原に打たれて負けてしまったのが誤算だった。ソフトバンク打線を抑えられるのは菅野しかいなかったから、結局は菅野頼みだったし、日本シリーズで1回しか登板できなかったのがすべてだろうね。野球評論家にしてもマスコミにしても、日本シリーズの前から、「両エースが先発する予定の第1戦を制したほうが優勝する」という予想が多かった。でも、もしノムさんが巨人の監督だったら、菅野を千賀にぶつけず、第2戦の先発にしていたかもしれないよ。昔は、まずは1勝1敗を目指すという考え方があったからね。ただ、原監督は逃げずに向かっていくタイプだから、そんなことは頭の中になかっただろうなあ。
■DH導入で球界はこう変わる
――その結果、パ・リーグのチームが8年連続で日本シリーズを制覇。なぜ、ここまで実力格差が生まれてしまったのでしょうか?
達川 やっぱり、「環境が人を育てる」という面はあるんじゃないかな。