立川志の輔×渡辺正行「談志師匠が富山県知事に頭を下げてくれて…」爆笑スペシャル対談 (2/6ページ)
渡辺 僕が一番下っ端で、落語も下手だったから、毎回、事前にめちゃくちゃ練習しましたよ。でも、僕は枕はウケるのに本編に入ると全然ウケないんですよね〜。三宅さんの演劇仲間ということで観に来てくれた小倉久寛さん(66)からも、「渡辺さんは、落語はイマイチだけど枕が飛び抜けて面白いね」と言われて(笑)。
立川 そうなんだ(笑)。
■「もう、やめようか?」とダメ出しも
渡辺 で、「志い朝の会」は、みんな忙しくなってから途絶えてしまったんですけど、十数年後に、もう1回やったんです。
立川 どこか大きな所だったよね?
渡辺 有楽町の朝日ホールですね。すでに立川流の真打に昇進してた志の輔さんはもちろん、三宅さんも相変わらずうまかった。実はこのとき、僕なりに心に誓ったことがあって。それは、「今回は枕をなくして、本編だけでも面白いということを証明してやる!」ということだったんです。
立川 おお、なるほど。
渡辺 だから、いきなり本編から入ったんですけど、会場はシーーーン!!
立川 あははは。
渡辺 それがもう、辛くて辛くて(笑)。ただ、古今亭志ん朝師匠の落語の完全コピーでやってるから、始まってしまったらアドリブでウケを狙うこともできないわけですよ。「俺は、やっぱり枕がないとダメなのか。なんで本編から入ってしまったんだろう……」って、心の中で泣きながら、そのまま落語を続けるしかなかったですね(笑)。
立川 でも、ナベちゃんは落研時代から、ずっと変わらないけど、そういうことをやってみようという勇気ある姿勢は、ホントにすごいと思うよ。
渡辺 そうですかね(笑)。
立川 毎年1回開催される『熱海五郎一座』(座長・三宅裕司)の公演を観てるときも、東京・新橋演舞場の舞台の上に立つナベちゃんは、落研で出会ったときのまんまなんだよね。だって、毎回毎回、ゴムをつけた手拭いを客席に向かって投げて戻すなんて、なかなかできないよ(笑)。「また、今年もやっちゃった」とか言って、お客さんをしっかりと笑わせてるし。
渡辺 あれですね(笑)。