絆を育む「首の血の酒」…戦国時代、三河武士を心服せしめた松平清康のエピソード (1/3ページ)
世に下剋上の嵐が吹き荒れ、血で血を洗う戦いが繰り広げられた戦国時代。時に主君さえ手にかける裏切りと謀略の渦巻く乱世にあって、犬にも喩えられる忠義の篤さを誇ったのが三河(みかわ。現:愛知県東部)武士です。
松平(まつだいら。後の徳川)家に代々仕え、やがて徳川家康(とくがわ いえやす)が天下を統べる柱石となった彼らですが、その主従の絆は一朝一夕に培われたものではありません。
今回は、そんな三河武士たちと松平(徳川)家の絆を育んだ、一つのエピソードを紹介したいと思います。
御定器に酌まれた「首の血の酒」時は第7代当主・松平清康(まつだいら きよやす。永正8・1511年生~天文4・1535年没)のころ。
ある日、家臣たちと食卓を囲んでいた清康は、自分の汁椀を飲み干すと、それを持ってみんなに呼びかけました。