狂犬病ウイルスが変異し、人類を攻撃的なゾンビに変貌させる可能性があるとするイタリアの研究 (2/3ページ)

カラパイア

これに感染すると、徐々に人体の機能が停止して、やがて意識を失い死亡する。

 だがその代名詞と言えるのは「狂騒型」だろう。これに感染した患者は興奮や精神錯乱をきたし、ときに攻撃的になることもある。

 また水を恐れたり(恐水症)、風を過敏に避けるようになる(恐風症)のも典型的な症状だ。こうした症状が感染から数日で現れ、やがて脳神経や筋肉が麻痺して、呼吸停止で命を落とすことになる。

 動物に噛みつかれて感染し、感染者の多くが凶暴になるのだから、この時点でどこかしらゾンビを連想させる。

 最近ではコロナウイルスの変異株が耳目を集めているが、狂犬病ウイルスの場合、人間が人間に噛み付いて感染を広める文字通りのゾンビウイルス変異株も理論上は考えられるという。

人が人を襲う「狂騒型」 狂犬病の脅威
人が人を襲う「狂騒型」 狂犬病の脅威/iStock

 イタリア、パルマ学術病院のジュゼッペ・リッピ氏らの研究グループは、次のように述べている。

多くのウイルスが自然環境でも高い確率で突然変異することが広く知られている。常に変化することは、宿主の防衛機構を逃れたり、感染に弱い別の宿主への伝染を容易にしたりする、信頼性の高い手段である。狂犬病ウイルスもこのルールの例外ではない

 事実、すでに幅広い範囲の感染者や地域において、最大100もの抗原性変異株が存在するとリッピ氏らは述べている。


・悪意を持った人間が人工的に狂犬病ゾンビウイルスを生み出す可能性

 ウイルスにおいては、タンパク質に含まれる単一のアミノ酸の突然変異ですら、その性質を大きく変えることがあるという。それによって病原性や感染力が大幅に増大してしまえば、人類全体にとってきわめて厄介な存在になる。

 さらに恐るべきは、それが自然のプロセスによってばかり起きるとは限らないことだ。
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