受刑者の更生に必要なのは保護観察官の教育。共感力訓練を行うことで再犯率が低下することが判明(アメリカ) (1/3ページ)
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刑務所は法律に違反した犯罪者が実刑判決を受け収容される施設だ。刑罰を受ける場所であると共に、二度と罪を犯さぬよう受刑者を更生をさせるための場所でもある。しかしながら出所もしくは仮出所後、また過ちを犯し、刑務所に戻ってくる者も多い。この再犯率を下げることが大きな課題となっている。
これはアメリカのケースだが、刑務所内で共感を育むトレーニングを行うと、仮出所した人の再犯率が低下するそうだ。
といっても仮出所者に行うのではない。保護観察官に対して行うのだ。
・アメリカ社会に重くのしかかる刑務所の負担
アメリカでは今、刑務所にかかる費用が大きな問題になっている。刑務所といった施設や保護観察制度には、807億ドル(約8兆8770億円)もの税金が使われており、社会に重い負担となっているのだ。
それだけのお金を使って刑務所で更生したもらったはずなのに、出所後に戻って来られてしまったら、納税者は何のためにコストを負担しているのか分からなくなってしまう。実際に出所後に罪を犯し出戻ってくるケースは多い。
米カリフォルニア大学バークレー校のグループは保護観察官(プロベーション・オフィサー)に着目した。出戻りが減らないのは、保護観察官と仮出所者との関係にも多少なりとも原因があるのではないかと考えたのだ。
そこで両者の人間関係に介入するトレーニングを考案した。