尊皇攘夷の志半ばに…誤解が生んだ幕末4志士の悲劇「四ツ塚様」事件【下】 (3/6ページ)
「おのれ池上屋!我らを訴えおったな!」
「弁明したとて聞く耳なかろう……とにかく今は逃げろ!」
逃げても逃げても執拗に追いかけて来る農民たちから身を守るには、英田郡土居村(現:岡山県美作市)に住んでいた尊皇護国の同志・安東正虎(あんどう まさとら)を頼るほかありません。
「無事にたどり着ければよいが……」
しかし、土居村は天領(幕府の直轄領)なので関所が設けられており、間の悪いことに「4人組の強盗がこっちへ逃げて来る」という報せが回っていました。
「うぬらは賊であろう!神妙に致せ!」
「違う!我らは……」
いくら弁明しても聞く耳を持ってくれず、あくまで4人を捕らえようとする態度に対して、疲れと怒りでカッとなった岡は、関所の番卒を一刀に斬り捨ててしまいます。
「あぁ……これで進退窮まった……」
もはや弁明の余地もない過ちを恥じた岡は、軽挙の責任をとって切腹。